技術革新推進体制

技術革新に向けた基本方針

海運業界において技術開発の主たる対象は、長きにわたり、船舶そのもののハード面における要素技術でした。しかしながら、データ処理能力の向上、通信の大容量・高速化、高性能かつ廉価なセンシングデバイスの普及等を背景として、 社会全体でIoTやビッグデータ、AIなどの情報技術を業務に活かすDX革命が幅広く進む中、海運業界でもその成果を取り込む動きが活発になってきています。

今後物流全体がDXの進展により大きく変わっていく事が見込まれる中で、当社自身が変革を先導する存在となるべく、当社技術革新の目指す姿を「海運事業から想起される技術イノベーション開発のリーディングカンパニーとして業界を牽引する」と定めました。

また、当社はこれまで、2016年に策定した「船舶維新NEXT~MOL SMART SHIP PROJECT~」を中核として安全運航及び環境負荷低減の深度化をコンセプトに技術開発を進めてきました。このコンセプトを汲みつつ、船舶だけに限らず広く「海」の技術を進化させるイノベーションを更に促進すべく、2022年4月に技術開発スローガンとして新たに「One mile ahead」を策定致しました。

新たな技術開発スローガンのもと、目指す姿の達成に向け一丸となって、ハード面での要素技術と情報技術の双方を活かした当社ならではの技術開発に力を入れていきます。

当社技術革新の目指す姿

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技術革新を加速させる体制の構築

当社では、技術開発の更なる強化に向け、2018年4月に「技術革新本部」を立ち上げました。船舶等ハード面の技術管理・開発を担当する技術部、海上のICTを担当するスマート シッピング推進部、さらに2020年10月に海洋事業分野での技術開発を強化するため新設された海洋技術部が 一体となって連携し、次世代に繋がる技術開発を推進しています。さらに、プロジェクトごとに、業種を超えた企業・団体・ 研究機関等との共創にも積極的に取り組んでいます。

技術開発プラットフォーム

開発コンセプト

外部機関との協創による技術開発の具体例

  • ドライバルク船舶行動予測
  • ドライバルク市況予測
  • MOL Light House
  • ウインドチャレンジャー計画
  • FOCUSプロジェクト
  • 自律航行
  • 荷役監視カメラ
  • 北極海域航行支援システム
  • VLCC荷役支援ソフト

技術研究所

当社は、技術部に技術研究所を設置しています。同研究所は燃料・潤滑油分析を通じて安全運航に寄与するとともに、商船三井が長年培った船舶運航技術と経験を生かし、新技術の研究・開発により海洋・地球環境保全や省エネルギー、さらなる高品質輸送の提供を目指しています。

技術研究所